2023/01/25 16:38

翻訳を担当したスイスの小説家エリザ・スア・デュサパンの『ソクチョの冬』が早川書房から2023年1月24日に発売されました。




フランス語で書かれた小説ですが、物語の舞台は韓国の北朝鮮との軍事境界線にほど近い束草(ソクチョ)という土地です。主人公はフランス人の父親と韓国人の母親の間に生まれたミックスの若い女性。ちなみに作者のエリザ・スア・デュサパン本人がフランス人の父親と韓国人の母親の間に生まれたミックスルーツです。うらびれた旅館で働く主人公は、たまたまその地を訪れたフランス人バンド・デシネ作家と出会い、交流を温めます。

僕はバンド・デシネの翻訳をすることが多いのですが、今回はバンド・デシネ作家が登場する小説を翻訳することになりました。また、前回の小説の翻訳がグカ・ハン『砂漠が街に入りこんだ日』(リトルモア、2020年)だったのですが、そちらは韓国人の女性作家が韓国を離れ、フランスに移住し、フランス語を一から勉強してフランス語で執筆した小説でした。不思議なご縁で、今回は韓国とフランスのルーツを持つ作家の、韓国を舞台にした小説を翻訳させてもらっています。

作家や作品についてはこんな感じで、「訳者あとがき」にまとめています。「訳者あとがき」はただいま早川書房のnoteで公開中です。



よかったらぜひ手に取ってみてください。

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